Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

川崎まさかずの選挙公報(2015, 2019年小田原市議会選)

(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2015年夏号』に掲載した文章を加筆、再編集したものです)

書いている内容が比較的普通な感じであっても、デザインが明らかに普通とは異なる選挙公報というものは散見されます。今回紹介する2015年4月26日に投票が行われた神奈川県の小田原市議会選に立候補した川崎まさかず選挙公報はまさにその好例です。

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上に選挙公報を示しましたが、どうもインタビューを受けた新聞記事と思われるものを切り取って貼り付けています。プロの新聞編集の手が入っていることを考えると、ある意味、合理的ではありますが、それでも異様さは感じます。なお、内容としては観光やコミュニティバス、福祉関連の政策を訴えていて、特に突飛なことを訴えることなく、まじめな政策を語っています。

このような不思議な選挙公報であった川崎まさかずは得票数968票(総有効投票数65,487票、無効票1,029票)で31人中29位(定数28)で次点と大健闘しただけではなく、さらにはここで思わぬことが起きました。この選挙で当選した野坂稔という人物が選挙から約1か月半後の6月9日に急逝してしまったのです。地方議会選では選挙をした日から3か月以内に欠員が生じた場合、次点候補者が繰り上げ当選するということが公職選挙法で規定されているため、川崎まさかずは繰り上げ当選となったのです。

そして、小田原市議会議員を1期務めた川崎まさかずは現職として、2019年4月21日に投票が行われた小田原市議会選に立候補しました。この時の選挙公報は下に示したようにレイアウトもまっとうな選挙公報となっていました。

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ただ、肝心の選挙結果ですが、得票数1,136票(総有効投票数66,417票、無効票1,026票)で、37人中33位(定数27)となり、今回は次点にもなれずに落選してしまいました。