Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

関口和男の選挙公報(2015年古河市議会選、2016年古河市議会補選、2019年古河市議会選)

(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2015年夏号』に掲載した文章を加筆、再編集したものです)

どのような経歴を持っていても、日本国民で、規定された年齢以上で、公民権が停止されている状態でなければ、選挙に立候補する資格はあります。このため、ときたますさまじい経歴を持っていることを明かす候補はいます。例えば、2015年の小山町議会選に立候補した岩田たにいずみは前科二犯である旨を選挙公報に記載しました。

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今回紹介する2015年4月26日に投票が行われた茨城県古河市議会選挙に立候補した関口和選挙公報に衝撃的な経歴を示しました。

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選挙公報を上に示しました。大きく「自己破産からの挑戦!」と衝撃的な文言が書かれているのが目につきます。自己破産すると選挙権や被選挙権といった参政権がなくなるという都市伝説的なデマがありますが、このように自己破産をしていても、選挙に立候補することができます。

この衝撃的な文言の後には「最後の聖戦!」とまたインパクトが強めの文字列が記載されています。この後の文章を読み進めてみましょう。活動を始めて1年半になったとのことですが、1月になってから派手な接待や高価な贈り物が始まったという話を聞いたことを記しています。そして、お金のある人や知名度の高い人、親戚の多い人を特権階級とし、この特権階級だけで政治が動かされているのであれば、独裁政治と同じであると厳しく批判しています。そして、一般市民が立ち上がるべきとし、「最後の聖戦」として「政治を変え、選挙を変え、平等で安全な古河市を子供たちに残すこと」ということを訴えていました。

このように自己破産をしたという衝撃的な告白をした関口和男ですが、結果としては得票数406票(総有効投票数58,875票、無効票980票)で34人中31位(定数24)で落選という結果に終わっています。

しかし、関口和男はこれで終わりではありませんでした。約1年半後の2016年11月27日に投票が行われた古河市議会補選に立候補したのです。

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この時の選挙公報を上に示しました。前回のように自己破産の文言はなくなっただけではなく、今回は具体的な政策を複数提示するなど、議員になったらどのようなことをするかというが分かる選挙公報となっています。

このような選挙公報となった関口和男ですが、得票数4,713票(総有効投票数50,645票)で、6人中5位(定数1)と落選はしたものの、健闘しています。

そして、関口和男はさらに2019年4月21日に投票が行われた古河市議会選にまた立候補しました。この時の選挙公報は下に示したように市議会補選の選挙公報から政策を少し減らし、代わりに略歴を記したものになっています。

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この時の選挙結果ですが、得票数682票(総有効投票数51,542票、無効票810票)で、27人中26位(定数24)で落選という結果に終わっています。