しもむら天弘の選挙公報(2015年台東区議会選)
(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2015年夏号』に掲載した文章を加筆、再編集したものです)
シンプルであってもインパクトがある選挙公報はたまに見られます。2015年4月26日に投票が行われた東京都の台東区議会選に立候補したしもむら天弘の選挙公報はまさにその好例です。
選挙公報を上に示しましたが、自らの顔写真と氏名、年齢、無所属であること以外は「山谷(やま)で暮らして12年 僧職系男子、 以上。」という余りにもシンプルな選挙公報です。「僧職系男子」とのことですが、しもむら天弘はツイッターアカウントのプロフィールには真言宗 伝法阿闍梨で玄海山出世院の住職を務めていると記載されています*1。
このようにシンプルながら、「山谷(やま)」や「僧職系男子」という文字列には極めて強いインパクトを有権者に与えています。しかし、このようにインパクトはありますが、シンプルすぎる上に具体的な政策が書かれていないため、選挙公報からは政策を読み取ることはできません。ただ、日本有数のドヤ街である「山谷で暮らして」ということから、貧困対策を訴えていた可能性はあります。
また、上記のツイッターアカウントでは、当時の自身のポスターを公開していますが、ここでも選挙公報と同じ文章が記載されているのみで、具体的な政策を読み取ることはできませんでした。
しもむら天弘、選挙ポスター。 pic.twitter.com/ek4OARfWZN
— しもむら天弘 (Buddhist priest) (@shimomuratenkou) 2017年7月30日
このように僧職系男子として立候補したしもむら天弘ですが、得票数512票(総有効投票数65,543票、無効票1,166票)で42人中41位(定数32)という結果に終わりました。
なお、この選挙後のしもむら天弘の活動ですが、本人のツイッターアカウントによると、小池百合子の政経塾である「希望の塾」に所属していたことを明かしていることを付記しておきます*2。
*1:玄海山出世院は単立寺院であり、しもむら天弘の個人寺院である可能性が高いといえます
*2:https://twitter.com/shimomuratenkou/status/1050345253037723649