2012年衆議院選挙の得票率について
2012年12月16日に衆議院選挙が行われました。議席の結果に関しては、かなりすごい事になりましたが、このブログでは当然、当選結果ではなく、インディーズ候補の結果について取り上げます。
まずは個々の候補者を取り上げる前に今回の得票状況について分析してみようと思います。インディーズ候補といえば、基本的に低得票率である事が挙げられます。だからこそ、インディーズ候補なのですが、特に得票率が著しく低い候補というのは、基本的に素敵な選挙公報等を出している事がしばしばあり、インディーズ候補発見の基準になる事があります。無論、様々な事情があり、インディーズ候補が高得票率を叩き出す事もあります。例えば、首長選で現職相乗りVSインディーズ候補、というような場合では現職批判票としてインディーズ候補に予想以上の票が入る事がしばしば見られますし、逆に大量に候補者が乱立し、複数のインディーズ候補が立候補しているような場合では、過度に得票率が低くなる事も見られます。この事から、一概に低得票率が個性的なインディーズ候補の特徴、という訳ではありませんが、前述したように個性的なインディーズ候補を発見する一手段でもありますので、今回は低得票率の候補者をピックアップしてみようと思います。
さて、今回の小選挙区の立候補者総数は1294人です。この内、得票率が2%未満の候補者は40人存在しました。この40人の党派を見てみますと、無所属22人、幸福実現党16人、世界経済共同体党1人*1、安楽死党1人*2となっています。ちなみに幸福実現党は小選挙区には20人立候補者を擁立しており、8割が得票率2%未満という結果に終わっており、非常に苦戦している事が数字で示されています。ここから、さらに得票率1%未満をピックアップすると19人になります。これら19人を得票率の低い順に並べてみます。
選挙区 | 候補者名 | 党派 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|---|
東京1区 | 亀山 教明 | 無所属 | 614 | 0.22% |
東京14区 | 渋江 勝義 | 無所属 | 608 | 0.29% |
東京1区 | 又吉 光雄 | 世界経済共同体党 | 1,011 | 0.36% |
愛媛1区 | 郡 昭浩 | 無所属 | 875 | 0.39% |
東京5区 | 曽我 周作 | 幸福実現党 | 1,089 | 0.39% |
東京7区 | 西野 貞吉 | 無所属 | 1,315 | 0.50% |
大分1区 | 染谷 誠治 | 無所属 | 1,149 | 0.54% |
神奈川11区 | 岩田 吉喜 | 無所属 | 1,489 | 0.64% |
東京1区 | 伊藤 希望 | 幸福実現党 | 1,990 | 0.71% |
東京22区 | 井原 義博 | 幸福実現党 | 2,180 | 0.76% |
鹿児島3区 | 松澤 力 | 幸福実現党 | 1,210 | 0.78% |
東京2区 | 井上 雅弘 | 無所属 | 2,045 | 0.78% |
京都4区 | 和田 美奈 | 幸福実現党 | 1,745 | 0.79% |
東京14区 | 藤田 直樹 | 無所属 | 1,677 | 0.79% |
神奈川11区 | 森本 敏秀 | 無所属 | 2,131 | 0.92% |
京都1区 | 田部 雄治 | 幸福実現党 | 1,932 | 0.93% |
千葉3区 | 井上 由紀子 | 無所属 | 1,723 | 0.94% |
長野2区 | 味岡 淳二 | 幸福実現党 | 2,239 | 0.95% |
埼玉6区 | 院田 浩利 | 幸福実現党 | 2,354 | 0.98% |
注:表中の太字は最低得票率と最低得票数を示します
得票率1%未満の党派の内訳ですが、無所属10人、幸福実現党8人、世界経済共同体党1人となります。インディーズ候補が複数立候補している場合、個々のインディーズ候補の得票率が低く出やすい傾向がある事は前述しましたが、東京1区は特にその傾向が現れており、得票率1%未満が3人も存在する選挙区であるだけではなく、得票率ワースト1位の亀山教明、3位の又吉光雄が存在するという、なかなかすごい選挙区になっています*3。また、得票率ワースト2位、得票数ではワースト1位の渋江勝義が存在する東京14区も得票率1%未満が2人存在する選挙区となっています。なお、このような得票率1%未満の候補者が複数立候補している選挙区はこの東京1区と14区以外では、神奈川11区が存在します。
さて、今回は個々の候補者を取り上げず、このような得票率の総論を取り上げましたが、次回以降は個々の候補者を取り上げようと思いますので、もし、個々のインディーズ候補の情報を期待している方は申し訳ございませんが、しばしお待ちください。