Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

東郷健逝去

ツイッターの方でも紹介しましたが、余りにも衝撃的でしたので、ブログでも書いておきます。

タイトルの通り、伝説的なインディーズ候補である東郷健が4月1日に死去していたようです。

BUZZAP! 「伝説のおかま」こと東郷健氏が逝去、「The Gay」創刊や政見放送でタブーを連発
メンズサイゾー 「伝説のおかま」東郷健が死去! マイノリティ解放に生きた偉人の足跡

死因は多臓器ガンらしく、詳しい事は上のリンクを見ていただきたいのですが、個人的には本当にショックです。

政見放送もBUZZAP!の記事に掲載されていますが、実に強烈なインディーズ候補でした。本人のサイトによると参院選に14回、衆院選に1回、都知事選に1回立候補*1し、その度に伝説的な政見放送選挙公報を残していますが、強烈なインディーズ候補っぷりだけではなく、同性愛者への偏見、差別に関する問題等を世間に訴え続けた事は特筆に値すると思います。そして、政見放送を放送局が候補者に無断で編集することは許されるのかという判例を作ったり*2政見放送に手話通訳を導入する契機となったりなど、東郷健が日本の選挙史において、極めて大きな存在であることは疑いありません。そういう意味では、当選したそこら辺の候補者と比較しても、東郷健の重要度は非常に大きいと思います。

このように強烈なインディーズ候補というだけではなく、日本の選挙にも多大な影響を与えた東郷健は本当に稀有な存在でした。今回の死去は本当にショックであり、何か一つの時代が終わってしまったなぁ……という感情を抱かざるを得ません。最後に月並ですが、東郷健のご冥福をお祈りいたします。

(4/22: 記事掲載後にリンクを追加しました)

*1:都知事選に関しては1979年、1983年、1987年、1991年の計4回立候補したはずですが、本人のサイトでは1回となっていました

*2:wikipedia:政見放送削除事件