Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

谷川よしかずの選挙公報(2015, 2019年苫小牧市議会選)

(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2015年夏号』に掲載した文章を加筆、再編集したものです)

前回の記事でも紹介したように現職議員なのに、シンプルすぎる選挙公報となっている候補はいます(例: 2011年の徳島市議会選に立候補した岡南均)。今回、紹介するのも現職議員なのにシンプルすぎる選挙公報で、その候補者は2015年4月26日に投票が行われた北海道の苫小牧市議会選に立候補した谷川よしかずです。なお、谷川よしかずは自民党所属の現職議員であり、インディーズ候補ではありません。

f:id:actin:20200218204421p:plain

上に選挙公報を示しました。左に自身の名前と顔写真、自民党公認であること、当選回数7回であることと、生年月日といった基本的プロフィールを示しています。そして、政策等を書くべきメインスペースは、下半分を自身の名前で占め、上半分には「心にふるさとを おとうさん、おかあさんをたいせつに!!」という文字が記載されているのみとなっています。このように両親を大切にすべきという政策を述べてはいるものの、具体的な政策は読み取れない感じになっています。

このような選挙公報を示した谷川よしかずの結果ですが、得票数2,443票(総有効投票数72,647票、無効票885票)で、30人中11位(定数28)となり、上位で当選を果たしています。

なお、谷川よしかずは改選となった2019年4月21日に投票が行われた苫小牧市議会選にも9回目の当選を狙って立候補しています。

f:id:actin:20200218204451j:plain

この時の選挙公報を上に示しましたが、顔写真と当選回数が変わったほか、「心にふるさとを」の部分が「カジノ誘致反対」に変わったものとなっており、両親を大切にすることが谷川よしかずの信条であることが読み取れます。ただ、シンプルすぎる内容ではあるものの、前回と比較すると、カジノ誘致反対という具体的な政策が記載されている点は注目されます。

この2019年の選挙では得票数2,186票(総有効投票数65,077票、無効票767票)で、31人中11位(定数28)となり、またもや上位で当選を果たしています。