Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

大場ひでふみの選挙公報(2015, 2019年沼津市議会選)

(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2015年夏号』に掲載した文章を加筆、再編集したものです)

空白が極めて多いシンプルな選挙公報を示したその次の選挙において、シンプルなものからより具体的に記載するといった選挙公報の進歩が見られた候補者として、前回、2015年と2019年の守口市議会選に立候補した林ヒデキを紹介しました。

actin.hatenablog.com

今回もこのようなシンプルで空白が極めて多い選挙公報から洗練された選挙公報になった事例を紹介します。その人物は静岡県沼津市議会選に立候補した大場ひでふみです。まず、2015年の4月26日に投票が行われたときの選挙公報を紹介します。

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上に示しましたが、空白が極めて多く、スペースを生かしきれいてない選挙公報になっています。また、具体的な政策や目標が書いていないにも関わらず、「沼津をわたしに任せてください」という謎の自信を示している点が注目されます。このほか、左端に『「どこ住んでるの?」「沼津」「うらやましいな~!」…こんな会話を聞く日まで』という会話文が斜めになったレイアウトで記載されている点も注目されます。

このような選挙公報を示しましたが、得票数841票(総有効投票数73,086票、無効票858票)で36人中34位(定数28)で落選という結果に終わっています。

そして、大場ひでふみは4年後の2019年4月21日に投票が行われた沼津市議会選に再挑戦します。この時の選挙公報は下に示しましたが、手書きから変わり、さらには洗礼されたデザインとなっただけではなく、何をするかという具体的な政策を多数示しており、極めてまっとうな選挙公報となっています。

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このように選挙公報を洗練させた効果があったのか、驚くべきことに得票数1,282票(総有効投票数66,464票、無効票776票)で36人中28位(定数28)で、今回は見事に当選を果たしています。