Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

米大統領選に1000人超の立候補登録があった話

次のアメリカ大統領選は2016年11月ですが、民主党共和党ともに党の大統領候補を決定する予備選挙が2016年初頭から始まる関係で既に色々と白熱した状態になっています。

このアメリカ大統領選ですが、立候補するためには被選挙権を満たす以外にも色々と必要な手続きや条件があります。その1つに"Form 2 STATEMENT OF CANDIDACY"という書類を"Federal Election Commission"(連邦選挙委員会)に提出し、登録を受ける必要があり、このForm 2という書類は5000ドル以上の寄付収入があった、あるいは5000ドル以上の支出があった場合に提出できると規定されています。そして、このForm 2を提出し、アメリカ大統領選の立候補登録をした人の人数ですが、11月6日現在でなんと1339人となっています*1

この登録は本名でなくても良いようで、リストを見てみるとアナキン・スカイウォーカーダース・ベイダーといった名前が見られます。さらにはイエス・キリストがいたり、
"AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA, AAAAAAAAAAAAAAAAAAAA"という日本でいう所の「ああああ」という感じの名前も見られ、余りにも素敵な感じの状態になっています。

このような感じの名前で立候補登録している人の中で"DE BUONAPARTE, HRM CAESAR ST AUGUSTINE"という人物がいました。名前自体も「聖アウグスティヌス ボナパルト皇帝陛下」というすさまじすぎる名前ですが、この人物のすさまじさはこの名前だけではありません。連邦選挙委員会のページでは提出されたForm 2の用紙をそのまま公開するだけではなく、Form 2とは直接関係のない登録者が勝手に添付した書類や封筒までも公開するという驚くべきルールがあるようで、この"DE BUONAPARTE, HRM CAESAR ST AUGUSTINE"も提出書類等を公開されており*2、その内容は名前に負けず、すさまじすぎるものになっています。

上はForm 2の書類ですが、余白に書類の記載事項とは全く関係のない文章やマーク、画像を記載したりとやりたい放題っぷりを示しています(参考:Form 2の本来の用紙(pdfファイル))。さらにはForm 2とは全く関係のない"God Blast America"というタイトルの紙を添付していたようで、これも公開されていました。

さらにこれだけでは終わりません。前述したように郵送で送付した場合はその封筒までもが公開されるというルールになっているようですが、これらの強烈な書類を送付した封筒も下に示したように切手の人の顔の部分に「666」という文字やハーケンクロイツが書かれている強烈なもので、この人物がただ者ではないということを如実に示しています。



(切手の部分の拡大図)

このように1000人を超す、様々な人物が立候補登録をしているアメリカ大統領選ですが、アメリカ大統領選に参戦する、つまり各州で行われるアメリカ大統領選の選挙人選挙に自身に投票してくれる選挙人候補者を擁立するためには大抵の州でその州が独自に定めた一定数の署名を集めないといけないというルールがあるため*3, *4, *5、実際のところは登録した人全てがアメリカ大統領選に出るわけではありません。しかしながら、この"DE BUONAPARTE, HRM CAESAR ST AUGUSTINE"のような強烈な人物が署名を集めて、立候補することを大いに期待したいところです。