Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

田村雄二の選挙公報(2011年朝霞市議会選)

2011年12月4日に投票が行われた朝霞市議会選ですが、この選挙に田村雄二という興味深いインディーズ候補が出ていたので紹介します。

この田村雄二ですが、今回が初挑戦という訳ではなく、2009年3月に行われた朝霞市長選に立候補した経験があります。この際は現職の富岡勝則と一騎打ちになり、20,165票対3,958票で負けています。さて、それでは今回はどうだったのでしょうか?それでは、選挙公報を下に示します。

まず、平成改新公認、と書かれていますが、平成改新は調べてみた限りではインディーズ候補政治団体に良く見られるような実質1人組織のようです。そして、元3等陸佐と書いており、自衛隊でそれなり高い階級にたどり着いた事を示しています*1。この3等陸佐という経歴ですが、最後に書いてあるいわき市出身、という事を合わせて考えると、陸上自衛隊朝霞駐屯地で勤務していた可能性を示唆しています。

このように平成改新公認、元3等陸佐という経歴を書いた直後に「次の朝霞市長選に立候補予定」と、市議会選の選挙公報で2013年に行われる予定の市長選の立候補表明をする、といういきなり突っ込み所のある文章が現れます。その後も「溝沼地区以外から朝霞市長を」という朝霞市議会選というよりは市長選向けの文章が飛び出します。

このような市長選への立候補表明の次には「健康管理(足壷士家元)」、「医者の治せない慢性の病気等を八割の確立で改善出来る」(原文ママ)という怪しい健康法の宣伝のような文章が突如、飛び出します。怪しげな健康法と言えば、怪しげな治療事例が付き物ですが、これもその例に漏れず、「夜トイレにはって行っていた九十歳の女性が、今では朝一時間の散歩ができる」というような事例が書いてあります。

この田村雄二の選挙公報を見ると、来年に行われる朝霞市長選の立候補表明と怪しげな足ツボ療法の話しか書いておらず、実に素敵なインディーズ候補選挙公報と言えます。このような個性的な選挙公報の田村雄二の選挙結果ですが、総有効投票数34,764.999票中115.102票*2で29人中29位に終わりました。しかし、次回の朝霞市長選に立候補を表明しているだけに今後も期待の候補ですね。

(追記:選挙公報での表明通り、2013年の朝霞市長選に立候補しました。この時の選挙公報についてはこの記事を参照してください)

*1:3等陸佐は陸軍少佐と同等とされます

*2:総有効投票数と得票数に小数点以下があるのは按分票があったためです。按分票についてはwikipedia:按分票を参照してください