選挙情報サイトの選挙ドットコムさんに以下の記事を寄稿しました。
2019年の統一地方選において、兵庫県議会選 伊丹市選挙区と兵庫県の播磨町議会選で被選挙権のない候補者が立候補し、その候補者に投票された票が全て無効票となりました。このとき、選挙管理委員会は両候補者の被選挙権がないことを投票日前に把握していましたが、それを有権者に周知しませんでした。このことから今回は被選挙権の条件や前回の2015年の統一地方選で起きた被選挙権のない候補者の立候補を却下した事例、そして、今回の事例ではなぜ立候補の却下ができなかったかを解説しています。
なお、記事中で記載できなかった補足情報を以下に記します。
まず、今回の兵庫県議会選 伊丹市選挙区と播磨町議会選の両候補者ですが、いずれも同一の政治団体「NHKから国民を守る党」の候補者でした。また、両候補者は自身に被選挙権が存在しないことを選挙前から把握しており、そういう意味で今回の事例はかなり特殊な事例と言えます。
もう1つの補足情報は2015年の統一地方選の事例において、選挙中に実刑が確定し、被選挙権がなくなった候補者の件です。これは名物インディーズ候補である山口節生の事例で、この時の選挙公報やポスターになされた処理に関して、当ブログで紹介しています。
また、参考文献情報は以下の通りです。
・県議選立候補届け出却下 刑期終え10年経たず 千葉, 朝日新聞, 2015年4月7日23時46分
・市議選立候補の届け出却下 さいたま、被選挙権なし, 朝日新聞, 2015年4月10日23時46分
・居住日数たりず得票数ゼロに 兵庫県議選・伊丹選挙区の新人, 神戸新聞NEXT, 2019年4月8日1時10分
・選管「無効」承知で“被選挙権なし”非公表 兵庫県議選・伊丹市, 神戸新聞NEXT, 2019年4月9日5時50分
・届け出時のやりとり再現 播磨町議選“投票無効”の新人候補, 神戸新聞NEXT, 2019年4月22日6時30分