Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

岡南均の選挙公報(2011年徳島市議会選)

(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2011年夏号』に掲載した文章を再編集したものです)

今回は2011年4月24日に投票が行われた徳島市議会選に立候補した岡南均を紹介します。

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上に選挙公報を示しましたが、自分の顔写真と名前以外に書いてある事はおそらくマジックの手書きで書かれた「向う三軒両隣り」という文字だけで、何を訴えたいのか謎すぎる選挙公報です。この選挙公報は今まで紹介してきたインディーズ候補選挙公報の中でもなかなか個性的な選挙公報であり、ただ者ではない感じが見て取れます。

しかしながら、この衝撃的な選挙公報以上に衝撃的な事実がこの岡南均には隠されていました。それは岡南均が一般的な意味でのインディーズ候補ではないという点です。インディーズ候補はいわゆる弱小候補、特に個性的な弱小候補の事を指すとされます。この選挙公報から「個性的」という条件は十分満たされている事は皆様にも同意していただけると思いますが、「弱小」という条件は全く当てはまっていないのです。では、この岡南均は何票獲得できて、何位であったのか?という疑問が湧きあがってくると思います。その結果ですが何と得票数2,970票で38人中の10位(定数34)という、かなり上位で当選しているのです*1。それもそのはず、岡南均は現職*2で所属会派が自由民主党という「インディーズ候補」どころか相当強大な候補であったのです*3

この岡南均の個性的な選挙公報を見つけたのは2011年の時でしたが、この選挙公報と結果から私は選挙公報だけで「インディーズ候補」と判断してはいけないことと巨大な政党に所属している一般的な候補でもとんでもない選挙公報を出すことがあるという大事なことを学ぶことができたという意味で非常に印象深い候補でした。