小谷内毅の選挙公報(2011年珠洲市議会選)
(この記事は同人誌『補導聯盟通信 2011年夏号』に掲載した文章を再編集したものです)
今回は2011年4月24日に投票が行われた石川県の珠洲市議会選に立候補した小谷内毅を紹介します。
選挙公報を上に示しましたが、一目見て、この人物がただ者ではないことが分かります。選挙公報を詳しく読むことなく、ちょっと見ただけで、視覚的にただ者ではないと見た者に訴えてくる選挙公報は2011年の統一地方選の中でこの小谷内毅の選挙公報が一番であったと言っても過言ではありません。 しばしば、この手の選挙公報は何が書いてあるかが謎であることが多いのですが、文字自体の解読がまだ容易ではあるものの、その記載内容は極めて強烈です。例えば、「今日、病院行かんてやー」と書いてある隣に「医療費減」、「国民健康保険税減」、「医療従事者休み増→レジャー増」と書いてあります。また、それ以外の所を読んでも、理解が難しい破天荒な事が書いてあり、選挙公報を詳しく読んでも他のインディーズ候補と比較して、ただ者ではない臭いがします。
さらにこの小谷内毅の特筆すべき所は元珠洲市議会議員であるという点です(前職ではなく元職)。さらに驚くべきことに1回当選してしまったというレベルではなく、この時50歳ながら、当選回数4回と言うベテラン議員であるという点です。この小谷内毅のバックボーンは何か?という事で調べてみた所、珠洲市は原発誘致問題が存在し、この問題に関して反対派の人間として活躍していたことが判明しています*1。しかも、2004年の珠洲市長選には原発反対派の候補として出馬し、現職8,428票に対し、5,497票も獲得しており、相当な有力候補である事が判明しました*2。以前のこれらの選挙において、どのような選挙公報であったかは残念ながら、分かりませんでしたが、もし、以前の選挙公報が今回のような強烈な選挙公報でなかった場合、いかなることが小谷内毅の身に起きたのか、かなり興味深いところではあります。なお、今回の結果は499票で落選してしまいましたが、定数14で17人中15位の次点である事は付記しておきます*3。