Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

高橋直樹の選挙公報(2014年日野市議会選)

今回は2月16日に投票が行われた東京都の日野市議選に立候補した高橋直樹を紹介します。

それでは、まず、選挙公報を下に示します。

この選挙公報ですが、ものすごくうまくはないものの、萌え4コマに出てくる感じのキャラクター4人が描いてあり、一目見て一般的な選挙公報とは異なる事が分かります。そして、このキャラクターはただ単に描いたのではなく、このキャラクター達の会話形式で政策を語っており、そういう意味でも、従来の選挙公報とは異質である事が分かります。

さて、それでは、このキャラクター達の会話(高橋直樹の主張)を見てみましょう。

最初の項目ではラグビー セブンズの街」という、のを掲げており、日野市をラグビー セブンズ(7人制ラグビー)の街にしようという主張です。数多くのスポーツ競技の中から、この競技を選定した理由としては、眼鏡のキャラが東京五輪で予定される28競技からコレを選びました」「学校対抗や地区対抗で盛り上がるチーム戦の方がいいでしょ」とい述べています。さらにこのオリンピック競技のチーム戦の中からラグビーセブンズを選んだ理由としては「五輪採用を期にセブンズがメジャースポーツになるかもだから…」「今の内にセブンズの街の地位を築いちゃおうってわけだ」との事で現在、マイナー競技であるラグビーセブンズに力を入れていれば、オリンピックでラグビーセブンズが有名になった時にラグビーセブンズの街として日野が注目されるだろうという考えの結果の選定のようです。

そして、次の項目では「子どもの安全・いじめ対策」を掲げています。こちらは「ラグビー セブンズの街」に比べると、文章は短く、この主張で眼鏡の子とポニーテールの子の台詞は終わります。

最後に3つ目の項目ですが、「ご当地スイーツとか いろいろお楽しみ」という主張です。これに関してはゆるキャラはボクがいるし、B級グルメも先行都市多いからね」という事を一人称がボクの女の子が発言しています。個人的にボクっ娘には一家言あるので、この辺りにも注目したい所ですが、それはここでは置いておいて、この発言に注目するとゆるキャラB級グルメで町おこしをしようとしている町は多いので、スイーツに注目しようという考えのようです。また、このボクっ娘の発言の注目すべき点としてはもう1つあり、「ゆるキャラはボクがいるし」と勝手に自分が日野市のゆるキャラであると宣言している事です。なお、日野市のこの手のキャラとして、「すてき!日野のものづくり」という動画において、「ものづくりシスターズ」という三姉妹キャラが出ており、この三姉妹にこのボクっ娘が取って代わる事が出来るのかは非常に気になる所です(個人的にはボクっ娘推したいですが)。そして、このボクっ娘ゆるキャラ宣言の後に「季節のイベントとか楽しみたいよね」という発言をリボン付きの子がしており、「いろいろお楽しみ」というのは色々と季節のイベントを市が開催しようという事のようです。

そして、この後もスイーツやイベントの詳細が語られるのかと思いきや、「みんな真面目なこと書いているのにココだけ毛色違うよね」と自分の選挙公報が他の人とは違う事を述べ、これに対しては「まあ市議会が国会の支店である必要はないからな」という市議会は毛色の違うのがいても良いというような事を述べています。さらにこの後には注目すべき発言が出ます。それは

「右とか左とかより市民生活を楽しみたいって人は是非2票をお願いします」
「2票?小選挙区とか比例区とかないけど」
「今回と次回。1期じゃ分かんないこと多いって小泉さん言ってた」

というもので、次回の日野市議選にも挑戦する意欲がある事を述べています。

このようにラグビーセブンズの街、子供の安全いじめ対策、ご当地スイーツ等のかなり真面目な主張をしていましたが、最後に「ところで外のポスター、ネクタイ学年毎としても4色あったらおかしくない?」「細けぇこたぁいいんだよ」という素敵すぎる会話で締めています。

そして、一番下には「ときめき地産地消 まるひの」と大きく書いてあり、萌え4コマで良く見られるひらがな4文字的なこの「まるひの」というのが、この会話形式で出てきたキャラ達のタイトルである事を伺わせます。

なお、選挙公報内で外のポスターという文章が出てきましたが、今回は選挙公報だけではなくポスターの写真を友人が提供してくれましたので、ポスターも下に示します。

このポスターですが、基本的に選挙公報と同様に「ラグビーセブンズの街」「子どもの安全・いじめ」「ご当地スイーツとか」という3つの項目が書かれていますが、「ラグビーセブンズの街」において、わざわざ赤字を使って「こっそり今の内にセブンズ=日野という既成事実を作っちゃいましょう」という、悪巧み的というか、何と言うか、そういう素敵な書き方をしている点が注目されます。また、この4人のキャラを見てみると、選挙公報で「細けぇこたぁいいんだよ」と言われていたネクタイの色が確かに4色である事が分かります。

さて、このように萌え的なキャラを登場させ、会話形式で自分の政策を主張するというなかなか面白いスタイルを取った高橋直樹ですが、選挙結果は定数24に28人が立候補し、総有効得票数48,279票中127票(得票率0.26%、27位の得票数は742票)という結果に終わりました*1。ただ、今回はこのような結果に終わってしまいましたが、選挙公報中で次回も立候補する事を述べており、今後の活動が期待されます。