Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

中川智晴、2014年東京都知事選に立候補表明!

先日、山口節生が立候補を表明した翌日に取り下げた事を紹介しましたが、その事が書かれている記事において、中川智晴という人物が東京都知事選に立候補した事が記されていました。この中川智晴の記者会見等がなかなか壮絶でしたので、今回はこの中川智晴を紹介しようと思います。

さて、山口節生同様、この中川智晴も立候補表明の記者会見の様子がネットにて公開されており、その動画を下に示します。

冒頭、昭和61年から皆を幸せにする事を目指していると非常にまともなことを述べていますが、国王になるという発言も飛び出し、少し、暗雲が漂います。その後、その暗雲を物語るかのように、支離滅裂な発言が始まりました。そして、この支離滅裂な発言がしばらく続いたと思いきや、突然、京都府知事選に立候補しようと思っていたが、東京都知事選をやるという事で急遽切り替えたという素敵な発言が飛び出しました。さらにこの京都府知事選に立候補しようとしていた事を述べた後も『要するに』という単語を多用しつつ、良く分からない発言が延々と続き、しょっぱなから、これは、と思わされます。

これらの不可解な発言の最中に国を再建する設計事務所として登録している、一級建築士事務所の代表をやっているという発言が飛び出したり*1岡山県の玉島に住んでいる事を突如述べ始め、京都府知事選に出る予定と述べた事から、京都在住と思いきや、全く違う所に住んでいる事が判明します。その後も延々と支離滅裂な発言が続きますが、会見場の人から後ろもつかえているから、質疑に移ってほしいと言われ、話を突如打ち切り、トップガン政治 from 中川」というマニフェストがあると言って、締めました。

この後、質疑に移りましたが、ここで政策について尋ねられると、「どんぶり勘定政策」という素敵な言葉が飛び出しました。基本的に「どんぶり勘定」という言葉は否定的に用いられ、政策名として肯定的に用いられることはまずありません。この謎の「どんぶり勘定政策」は記者も一瞬、何の事か分からず、沈黙が続きました。この沈黙を破ったのは中川智晴の方で、「良い人には補助をするけど、悪い人は潰す。財産没収をするという政策」であり、各人が考えて、皆が幸せになるという政策であると述べました。そして、次の質問でマニフェストに書いてある「どんぶり勘定政策」の具体的な方法について言及されました。この「どんぶり勘定政策」の具体的な方法ですが、「壊す人にはマイナス100億円とか、東京都が判断して勝手に預金通帳を-100億円にする」という、余りにもすさまじい内容が提示されており、記者はこれは本当なのか、と尋ねた所、これは本当であり、良い人にはお金を支払うが、悪い人からは引き落とす、という旨を述べただけではなく、さらに驚くべき事にその判断は「どんぶり」である、と余りにも素敵すぎる発言が飛び出しました。

さらに、本来立候補予定であった、京都府知事選について尋ねられると、東京都知事選に落ちても、当選しても、京都府知事選に立候補すると言い出し、東京都知事選の立候補表明と同時に京都府知事選の立候補表明をする、というなかなか素敵な事を行いました。

その後、経歴が不思議な上に会見が支離滅裂であった事から経歴についての質問が続きますが、ここでも支離滅裂すぎる発言が続き、仕事について尋ねられた際も的を得ない発言をしたため、記者から「収入を得ている仕事を教えてください」とまで言われる始末で、それに対して、「財テク」という発言をし、その後も不可解な発言を行います。さらには、他の記者は一級建築士の資格に関して、疑問に思ったのか、「登録番号を教えてほしい」とまで言われ、そのやり取りの中で肩書きは「プログラマ」と言い出すなど、非常に素敵すぎる発言が飛び出しました。そして、この経歴の謎に関しては記者会見終了後も収まらず、経歴に関して、記者から延々と聞かれ、それに対しても要領を得ない発言を繰り返し、非常に内容の濃すぎる会見となりました。

さて、この中川智晴のマニフェストである「トップガン政治 from 中川」はネットで見る事が出来ます。そのリンクをここに示しますが、なかなか壮絶な内容です。最初の4パラグラフでは「東京都職員、議員、すべての職員の能力の限界に挑戦する、スピード政治である。『努力すればだれでも幸せになれる国をめざし』政策をみんなで考え、この複雑な社会を変えていく」等の非常にまともな文章が並びますが、その後、「私は、全世界の人が愛してくれた、世界を統一した国の本物の国王です」、「その、本物の国王が、政策を政治活動、選挙運動の街頭演説だけで訴え、純粋な民意だけで、新東京都知事、中川智晴として、東京都民1300万人の幸せは私の政治にかかっています。これを考えず、私に口を出せば、たとえ、天皇陛下でも絶対許しません」と、記者会見の最初で言及した、国王になる、という発言の詳細として、とてつもない事が記されています。

そして、メインである「どんぶり勘定政策」、つまり「良い人には補助をするけど、悪い人は潰す。財産没収をするという政策」の詳細が語られます。ここで、この「どんぶり勘定政策」は給料とは別に東京都の職員に年2000万、議員に年5000万支給されるものの、ミッションを1回失敗したら、これらはすべて0円になり、都知事である中川智晴は何故か100億円もらえ、さらにもう1回失敗すると職員は2000万、議員は5000万没収され、中川智晴はさらに100億円、つまり合計200億円もらえるという、とてつもない政策である事が示されています。さらに、このシステムは都民にも拡大されるようで、都民全てに800万円支給するが、自分で幸せの条件を考え、幸せの条件を身につけて伸びていかず、毎日1時間勉強しない人は財産を没収すると述べ、記者会見でも言及した、勝手に預金通帳を-100億円にすると述べます。さらに、東京都の借金をリセットし、0円にする事を主張し、これを「First Misson」として掲げています。

この後もリゾート計画や都市再生、障害者の人権問題等について、8つのMissionを掲げていますが、この中でも特に異彩を放つのが酔拳議会」というもので、都知事が判断すれば、議会で酒を飲み、宴会をしながら、進める事ができるという未だかつて、見た事のない、素敵すぎる提案を行います。

そして、このマニフェストの最後は東京都知事選挙に私が当選したあかつきに、ニューヨークのホテルからFAXを送り秘書に命じて公約を実行するためのマニフェストです」と書いてあり、何故、ニューヨークのホテルからFAXなのか、と最後まで突っ込みを入れたくなるような内容でお終いとなります。

さて、このように立候補表明から余りにも強烈すぎるインパクトを残した中川智晴ですが、どのような選挙公報政見放送を行うのか、今から楽しみでなりません。

(4月6日追記:中川智晴の東京都知事選の選挙公報等の活動について記事を書きました。詳細はこのリンク先を参照してください)

*1:どうやら、http://www.tamatele.ne.jp/~hare/sub4/hare.htmlがその事務所のウェブページのようです