Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

2011年埼玉県知事選

ブログ始めたばかりで誰も見ていないのと思うのですが、とりあえず選挙ネタを1つ。

7月31日に埼玉県知事選の投開票が行われましたが、結果は以下の通りでした。
http://www.pref.saitama.lg.jp/site/sokuho-chiji/service.html 参照


上田清司 (現・民主・自民・公明が支援) 1,191,071
原冨悟  (新・共産が推薦) 171,150
武田信弘 (新) 50,252


何というか、いくら与野党相乗りとは言え圧倒的すぎです。
ガンダムギレン・ザビことギレン閣下でなくても「圧倒的じゃないか、我が軍は」と言う位圧倒的です。

そして投票率に注目してみると24.89%という、こちらも圧倒的なまでの低投票率です。大雑把に考えても有権者の4人中1人しか投票していないという、いくら共産以外相乗りかつ現職3期目とは言え余りにも低く、事実上の信任投票とみなす所もあるようですが、みなして考えて良いのか、という感じではあります。

ただ、今回、個人的に最も注目すべき点はやはり武田信弘でしょう。
元高校の英語教員ですが、英文法家*1なる存在するのか分からない職業を名乗っている人物です。

この武田信弘氏。実は知る人ぞ知る歴戦のインディーズ候補だったりします。

デビュー戦は2007年の宮崎県知事選(そのまんま東が出た選挙)。3,574票(得票率0.59%)と言う結果に終わったのを皮切りに鹿児島県議選、前回の埼玉知事選、春日部市議選と立候補しいずれも落選しています。そして、皆さんの予想通り、選挙活動もなかなか素敵な感じで、ポスターで英語について語ったり、入試不正が大規模に行われていると主張したり*2、なかなか個性的なスタイルのインディーズ候補です。

しかしながら、個性的な選挙活動にもかかわらず、5万票以上も獲得している点には注目です。
さらに実は前回の埼玉県知事選でも5万票以上獲得していたりするのですが、これらの選挙に関してはある種の共通点があります。
それは前回の選挙でも候補者が現職与野党相乗り(いわゆるオール与党)VS共産党VSインディーズ候補という構図でした。つまり、オール与党系も共産党も嫌で投票でそのような意思を示したいという有権者武田信弘に流れたと思われ、それが5万票という結果になったと考えられます(無効票が2,5475票と全投票数の1.8%位もあるのも注目すべき所です)

ちなみにこのような構図はものすごく珍しいケースではなく、最近では2011年の埼玉県議会選南10区(定数2)にも見られました。民主党自民党に対して、あの伝説的なインディーズ候補である山口節生が挑み、得票率12.4%という結果を残していたりします。

さて、後は今回の選挙公報を手に入れる手配をしないと…。今回のはかなり素敵という話ですし。

(8/20追記:選挙公報アップしました。詳細はこちらにて) 

*1:毎日新聞ザ・選挙で英文法家となっている

*2:武田信弘のブログ。入試不正以外の主張も色々と素敵