Experiments of Actin

『インディーズ候補』(泡沫候補)の特徴的な選挙活動を中心に少し変わった選挙、政治関係の話題を取り上げているブログです。

夏コミ新刊のお知らせ(2016年)

私が色々とやっております、同人サークル「国民補導聯盟」ですが、夏コミ新刊の原稿を印刷屋さんに入稿しましたので、今回の新刊のご案内をいたします。

サークルスペース

新刊

  • 補導聯盟通信 2016年夏号 (頒布価格500円)
  • 伝説の桑絹村長選 村長選に202人も立候補者が出た村(過去作品の再販版)(頒布価格400円)


新刊「補導聯盟通信 2016年夏号」の内容

  • 羽柴誠三秀吉 -彼はインディーズ候補だったのか-(Actin)
  • 市議会議員選挙戦における所謂「選挙コンサル」の効用について(不明庵拙斎)
  • 非常呼集!直ちに帰隊せよ(異界洋香奈)
  • びすますのはなし。 (ようた。)

既刊頒布予定物(いずれも頒布価格500円)


私は今回の新刊「補導聯盟通信 2016年夏号」では羽柴誠三秀吉 -彼はインディーズ候補だったのか-」を執筆しています。

今回のテーマは豊臣秀吉の生まれ変わりを自称し、各地の選挙に立候補、2007年の夕張市長選では1位と僅差の次点に食い込んだことで話題となり、2015年に死去した羽柴誠三秀吉こと本名 三上誠三です。羽柴誠三秀吉といえば、伝説的なインディーズ候補として取り上げられますが、20代の時に三上誠三名義で地元で立候補した選挙をはじめ、秀吉の選挙の状況を分析し、本当に彼は組織のないインディーズ候補であったのかという点に今回は焦点を当てています。

「補導聯盟通信 2016年夏号」の私以外の記事は地方議会選挙で選挙コンサルを利用した候補者の補佐をしていた人の視点で選挙コンサルについて分析した記事や自衛隊の体験記、漫画等を掲載しています。

また、「伝説の桑絹村長選 村長選に202人も立候補者が出た村」はすでに完売している「補導聯盟通信 2011年冬号」、および過去の再収録版である「補導聯盟通信アーカイブス」に収録していた同名の記事を再編集し、1冊の本にまとめたものです。内容は1960年の桑絹村長選に202人立候補者が出た事件を取り上げています。詳細については「補導聯盟通信 2011年冬号」の記事を参照してください。すでにこれらの本を持っている方には必要ないですが、まだお持ちでない方でご興味のある方はぜひこちらもよろしくお願いいたします。

(8/15追記: 新刊の内容に一部誤記がありました。大変申し訳ございませんが以下の記事を参照してください)
actin.hatenablog.com

BLOGOSさんに寄稿しました(テーマ: 後藤輝樹の政見放送削除事件)

ニュースサイトのBLOGOSさんに以下の記事を寄稿しました。

blogos.com

この記事では2016年東京都知事選に立候補した後藤輝樹のNHK版の政見放送において、公職選挙法150条の2に基づいて、政見放送の音声がカットされた事を取り上げ、過去に1例だけあった東郷健政見放送のカット例を紹介し、今後、どのようなことになるかということを取り上げています(東郷健の政見放送削除事件の判例とその時の法曹界の議論から政見放送では何をやってはいけないかという観点で分析した記事を以前、書いていますので、こちらもご参照ください)

最後にBLOGOSさんの記事では掲載できなかった参考文献情報は以下の通りです。。

最判平成2年4月17日 民集44巻3号547頁
・東京高裁昭和61年3月25日  高民集39巻1号1頁
東京地裁昭和60年4月16日 判事1171号94頁
・本田康作, 差別発言と発話行為 -政見放送削除事件を素材に-, 大阪経済法科大学21世紀社会研究所紀要, 2014, 5 .
東北大学公法判例研究会, 公報判例研究, 法学, 1993, 57巻3号, p.115.
・青柳幸一, 政見放送における表現の自由, 新聞研究, 1990, No. 468.
・尾辻善人, 憲法の基礎理論と解釈, 信山社 (2009) p.619.
清水英夫, 政見放送の一部削除が緊急避難的措置として許され違法性を欠くものとして損害賠償責任が否定された事例(いわゆる政見放送削除事件控訴審判決) -東京高裁14民事部判決,昭和61年3月25日,昭和60年(ネ)1117号・1204号,原審東京地裁-, 法律のひろば, 1986, 39(7), p.68.
後藤輝樹様のオフィシャルブログ

選挙ドットコムさんに寄稿しました(テーマ: サン=ラグ式の解説)

選挙情報サイトの選挙ドットコムさんに以下の記事を寄稿しました。

go2senkyo.com

これは今回の2016年参議院選 比例区を本来の「ドント式」ではなく、「サン=ラグ式」という得票数の少ない勢力でも議会に代表が送りやすくなるやり方で議席配分した場合、どのような結果になるのかという話です。サン=ラグ式の説明も含めて、詳細は記事をご覧ください。

ちなみに補足情報として、このサン=ラグ式を採用することで当選する幸運な3人は中山成彬日本のこころを大切にする党、38位)、佐野秀光(支持政党なし、44位)、山田太郎新党改革、最下位の48位)です。そして、落選する不幸な3人は水落敏栄、園田修光(いずれも自民党)、白真勲民進党)となります。

なお、今回の計算に用いた得票数の情報は以下の総務省のサイトからとなります。

-総務省|第24回 参議院議員通常選挙 発表資料

(追記: 選挙ドットコムさんの記事中ではニュージーランドノルウェースウェーデンがサン=ラグ式の採用国となっていますが、ノルウェースウェーデンは最初を1ではなく、1.4で割る修正サン=ラグ式を採用しています。これは普通のサン=ラグ式の場合、小政党に余りにも有利になりすぎるためです)